はじめに

季節の迷いなのかブログというものを開設してしまった。開設しては無人の荒野になり、開設しては広告の雑草が生い茂りを繰り返し、これで片手の数になった。思うに僕は一箇所に定住できない遊牧民の血を先祖にもつ者なのかもしれない。

 

毎回ブログというものを始めるからには力をも入れず天地を動かす…とまではいかずとも、ブログ界隈に賞賛の嵐を引き起こす、古今東西箴言を巧いこと引用し、それに負けず劣らずの格調高く老若男女の琴線をむんずと鷲掴みするような名文を書かねばなるまいなどと高邁な決意をもとに始めるのだが、まったく続いた試しがないのである。

 

タイトルの由来はまさにその途切れ途切れの文章とも言えない文章に人様が価値を見出すとしたらおそらく三文で、いやもっと詳らかに言うと、僕にも僕なりのプライドがあるってんでせめて三文くらいにはなるだろうという哀れな小男の謙虚を装ったなけなしの自尊心が高々と掲げられている…とまではどうか見抜かないでいただきたい。

 

今回の動機は単純で、要するに僕の文章がツイッターの制限文字数をはみ出すほど冗漫で締まりの無い表現を許容するようになったからで、ちょうど中年が胴回りを気にし始め、今更運動を始めるのも気怠く、いっそこの恰幅に似合うスーツで誤魔化してしまおうという政治的な企てとさして変わらない。

 

人はブログを始めるとき、一体全体どんな心持ちで始めるのか、すこし気になったりもしている。もしよろしければコメント等をくだされば欣喜雀躍いたします。

 

こんな調子でたいそういい加減な人生なので、いつまで続くか知れたものじゃないが、まあ便所の落書きでもたまに気晴らしで冷やかしの電話でもしてやるか、というくらいの気持ちで見守ってくだされば感謝感激この上ないのであります。